2011-12-03

PCM再生とDSD再生

MTM7に行って、SDTrans384の作者、ちあきさんと歓談してきました。

そこで思った事をつらつらと…
・PCMとDSD、結局LPFのカットオフをどこに持ってくるんだ、って課題がDAC側にある。
・DACチップには、I2Cとかでデジフィルが切り替えられる機能はついてるから、それを操作することはできる。
・SDTrans384のDSD再生はここらをI2Cでやろうとしてる。
・でも結局デジフィルで漏れる分はあるわけで…LPF外付けしてS/Nの改善をしたりするわけだ。
・そうした場合、どこの周波数でフィルタするか、って問題が出てくる。
・CDに併せてカットオフすると、SACDの高域、人の耳には明確に聴こえていないが、影響すると言われている部分が落とされる。つまりCD並みの音に…
・SACDに併せてカットオフすると、CDの折り返しノイズがばーんと乗ってきてS/Nが落ちるわけだ…
・で、ここってかなりアナログ的にセンシティブな回路になるので、切り替えは事実上不可能に近い(馬鹿高い高品質のリレーとか使えばできるのかしら?)
・つまりCDに寄せて音を作るか、SACDに寄せて音を作るか、って話になってくる
・CDの再生はいいが、SACDがダメとか、SACDの再生はいいが、CDはダメ、ってのの違いはここらにあるのではないか?
・同じ事はハイサンプルデータにも言えそうだ…

PCMとDSDを、その本当の実力で聞こうとするなら、個別にDAC持たないとダメなんぢゃね?つーか、ハイサンプルも…

SDTrans384の問題、ってよりは、DACのアナログ部の問題なわけで、根本的な解決は難しそう…って考えると、DSD版はI2S/SPDIFが再生できないようにしてしまったCAPRICEの姿が見えてくる…

うぁーい、要らんことを考えてしまった…こんなこと考えなきゃ、幸せにDSDとPCMを鳴らせてたんだろうけど…そこに可能性を見出してしまったら…やるしかないよねぇ…

というわけで、新たな課題として記憶にとどめる事にします…まぢでどうしよう…

3 件のコメント:

rtm_iino さんのコメント...

半導体の検査用基板では3Uか沖田製作所のリードリレーが最も多く使われています。 色々な種類がありますが馬鹿高いというより納期が長くて入手に時間がかかります。

DACのポストフィルターですが人間の耳に聞こえる範囲で作るのが良いと思ってます。 ナイキスト曲線云々より耳で聞こえる範囲+α程度。
周波数特性グラフばかり問題にしますが群遅延特性も音の感じ方を左右します。

エレアトさんのUSB基板のようにDSDとPCMをリコンフィグして使い分けできないこともないですが、基本的な回路設計や基板作りが面倒で十分な性能を出す事がむつかしいのでしょう。

もしDACのフィルターという部分をマスタークロックのBPFに置き換えできるなら256fs~768fsのクロックの違いにも各々フィルターを入れてC/Nを上げてからロジック信号に変換すべきなのでしょうね。

あれこれ考え出すとインターコネクトとしての基板の設計もどうなのって話になってきます。 FPGAや高速ロジック部分の信号の等配線長、インピーダンス設計、SIのシュミレーションなど面倒な事がいっぱいです。

ひよひよ さんのコメント...

考えすぎですかねぇ、やっぱり…

アマチュア無線でむかーし、でっかい高性能リレーを見たような記憶も…

耳に聴こえる範囲で、CD音質の再生を考慮すると、20kHzくらいで落とすしかないかなー、って感じですね。それ以上の高域が必要な場合は、Fidelixさんではないですが、ノイズ生成して付与する、と。

どうも、SACD(DSD)再生に特化したフィルタを使ってDSD再生した際と、上記耳の範囲でフィルタ作った場合とで、どのくらい差が出るものなのか(聴こえないんだから出ない筈なんですが)ってのが気になって気になって(笑)

技術的に再生できるって範囲と、音楽として再生できるって範囲の違いが出てきたら…やだなぁ、みたいな…今のハイサンプリングってどこも技術的に再生できますよ、って話でフィルタはどれもCDだったりしますしねぇ…みたいな事を考えつつ…データが変るので音は変わりますが、それってちゃんと意図したとおりに再生できてるんだろか、みたいな悩みを…

rtm_iino さんのコメント...

ハイサンプリングのメリットは理論値のノイズフロアが下がる事が一番でしょうね。 DACの入力信号に忠実に再生するのが是かというとフルーエンシ理論のDAPのFN1242Aの音は駄目という事になりそうですが、聞いてみると案外こちらが自然。

聞こえなくても感じる部分があるんでしょうね。 正直スーパーツイーターなる物が出す音はソースに含まれている範囲ではないのは確かです。
CDで失われているバイオリンの音などもスピーカーの歪として再生してみて原音に近くなれば付加価値はあるという事じゃないでしょうか。

今なら50KHz録音できるマイク手に入りますが真空管アンプでマルチトラックテープ録音の時代のSACDに期待するのはS/Nがアップされている事くらいです。

SACDの後にCDフィルターをカスケードにしてSACDの時はCDフィルターバイパスするような形でも良いと思います。
ほとんどの参考回路のポストフィルターは2次なのでオペアンプ2,3個使って高次フィルター作ってみるのも
ありかもしれません。