ハイサンプル(DSD含む)のLPFについてです。
結局離散化の都合から、どうしてもサンプリング周波数の半分より上には折り返しノイズが入ります。例えばCD(44.1kHz)だと、22.05kHzより上の音は基本的に折り返しノイズで、S/Nを下げる効果があります。
SACDだと、かなり高い処に折り返し点があって、そこまでは聴こえるかもしれないし、聴こえないかもしれない有意の音が入ってます。
さて、ここでハイサンプル再生のできるDACを考えると…44.1kHzで雑音を出さないようにするために22.05kHz(実際はもうちょっと下)にフィルタを入れて、ノイズカットをするわけですが…そうした場合に、例えば192kHzのデータを再生した場合…96kHzまで入ってる有意の音…は実際外に出ずに、フィルタに潰されて、CDと同じ帯域しか出て行かない事になります。
まぁ、22kHz以上なんて聴こえない人が殆どなんだと思いますが…その違いが空気感だ…なんていう人も居たりして…でも、出てないよね?その音って…というのが…
かといって192kHzに対応して96kHzあたりにフィルタを設けると、44.1kHzの再生では盛大に(聴こえない)ノイズが…
SACDのマルチプレイヤーでCDの音がイイ奴と、SACDの音がイイ奴、の違いはこの辺にあるんぢゃないかなぁ、なんて事を思ったりも…
さて、ここまで考えてくると、DAC後のフィルタは、サンプリング周波数に応じて変化させるのがイイ、となります。確かにDACチップ中にはこのデジタルフィルタが入ってる奴があって、変化させられたりする、のだとは思いますが…本当に変えてるDACがどんだけあるんだろ?と疑問符がついたりします。
んー、ここらってどうしてるんだろ?って思ってたら…面白い記述を見つけました。
新時代SACDプレーヤー、マランツ「SA-11S3」の裏側
先ほどのDACの中にもデジタルフィルタが入っていますが、マランツは昔からオリジナルのアルゴリズムを作っており、今回もモトローラのDSPを使い、独自のアルゴリズムで処理をしています。SA-7S1に使われている「PEC777f2」から変わったところは、SA-7はディスクが再生できれば良いので44.1kHzのみの対応でしたが、SA-11S3はUSB DAC機能があるので、32~192kHzまで対応の幅を広げています。
素晴らしい、サンプリングレートに応じてデジタルフィルタのカットオフ周波数を変えているんですね…こうでなくてわ!というわけで、きちんとやってるとこはきちんとやってるんだなぁ、と感心した次第です。
というわけで、自作DACでもここらをやれんかなぁ、と…せっかくDSP使い始めたし、考えてみようと思うのでした。
大変残念なことにその考え方には少々間違いがありますよ。
返信削除そもそもCDが44.1kのサンプリングで21Kまでの波形再現が出来る、シャノンの定理のほぼ限界までの符号化率(約100%)を達成している部分がポイントです。
シャノンがシャノンの定理を発見した当時の技術では、符号化率で言えば埋め込める情報はせいぜい1/4(25%)くらいかな。
符号化率100%とフィルタがどうのとはどう絡むかって言えば、表裏一体と言うか、ほぼ同意の関係にあります。
ふむふむ、難しい(笑)
返信削除フィルターの帯域を広げてもノイズが増えるだけでしょう。
返信削除元々の音源にそれだけの音が入っていませんから。
デバイスメーカーの評価回路もほとんど2次や3次程度のオペアンプ1個のLPFですので高域はだらり下がりです。
サンプルレートに関係なく自分の可聴周波数の限界の2,3倍程度の帯域で十分じゃないでしょうか?
逆に耳の健康に超音波が良いかどうかの方が心配ですけど。
高い方を適当に捨ててしまうと、ハイサンプリングデータの意味がぁ、とw 20kHzくらいで切ってるなら、CDデータレベルで十分ぢゃん、みたいな…orz
返信削除ふたたび
返信削除>例えばCD(44.1kHz)だと、22.05kHzより上の音は基本的に折り返しノイズ
が、勘違いなんだと思います。
あー、そこが勘違いなんですね…んー、勉強しなおしてきます。
返信削除フルーエンシのように付帯音を足さないなら聞こえる音は元の音と相似ですね。
返信削除VGAが4K2Kになっても見えてる絵は同じ。
補完された分滑らかな感じがするだけです。
2LのBDデータでも帯域は知れていますから通常のCDやSACDではよほど良いマイク使っているかシンセで音作らないかぎり高域部分のデータは入ってないですね。